「朝食後だけの薬なのに、毎食後に飲んでしまった」
「薬を飲んだことを忘れて、また飲んでしまった」
といった、お薬を飲み間違えてしまうケースがあります。
この記事では、薬を飲み間違えてしまう原因と、対策について考えてみます。
薬の用法(服用するタイミング)を間違えてしまう場合
処方されるお薬は、「1日3回毎食後」といった、用法(服用するタイミング)が指定されています。
適切な用法は薬によって異なるため、服用する薬の種類が増えると、正しく服用するのが難しくなってきます。
たとえば、「1日3回毎食後」の薬を服用している方がいたとします。
ある日「1日1回朝食後」の薬が追加されるとどうなるでしょう。
これまでの習慣で、すべての薬を毎食後に飲んでしまうかもしれません。
さらに、「1日2回朝夕食後」の薬が追加されるとどうなるでしょう。
このように、用法が異なる薬が増えると、複雑さが増し、正しく服用することが困難になっていきます。
これを解消する手段が「一包化」です。
「一包化」により、同じタイミングで服用する薬を1つの薬包にまとめることができ、服用が簡単になります。
一包化は、ほとんどの調剤薬局で行っていますので、お困りの際は薬剤師へぜひご相談ください。
薬を飲んだことを忘れて重複して飲んでしまう場合
毎日薬を飲んでいると、「薬を飲んだ」という記憶が、昨日のものか、今日のものか混乱してしまうことがあります。
認知症の方の場合は、なおさらです。
このような場合は、薬に日付を書いておくとよいでしょう。
シートに入っている薬の場合は、シートの取り出し面に日付を書きます。
一包化の場合は、一包化の表面に日付を書きます。
さらに、今日が何日なのかすぐにわかるように、日付が表示される電子カレンダーを置いておくと、日付の確認も容易になります。